雪はどう「とける」?2013年04月21日

本日の夕刊の「校閲の赤えんぴつ」というコーナーに、ちょっと気になる記事が掲載されていた。「雪はどう『とける』?」と題した記事だ。簡単に言うと、雪が「とける」ときの表記は「溶ける」と「融ける」と「解ける」のどれが正しいのか、というような内容だった。

その記事では「一般的には『溶ける』を使う人が圧倒的に多いが、新聞では『解ける』と表記します」と書かれていた。「本紙では『雪解け』と表記するのが決まりです」と……。

それに対して、北大低温科学研究所の准教授は、雪が「とける」場合は「融ける」を使うのが普通だとコメントらしい。その記事は「それぞれの立場でしっくりくる言葉は違うのだと、あらためて実感しました」と締めくくられている。

僕がこの記事を読んでまずおかしいなと感じたのは、この記事を書いた記者が「雪どけ」と「雪がとける」に同じ漢字を使うものだと何の疑いもせずに思いこんでしまっている点だ。

最初に言ってしまえば、「雪どけ」は「雪解け」と書くのが普通だし、「雪がとける」は「雪が融ける」と書くのが普通だろう。「雪解け」とは、地面が雪で覆われた状態から解放されること、またはその時期を意味する言葉であって、通常は雪が実際にとけて水になる現象のことを直接的に意味しているわけではない(だから12月にいったん積もった雪が融けても「雪解け」とは表現しない)。雪がとける、つまり固体の雪が液体の水になる場合は、北大の准教授が言うように「融ける」を使うということで間違いはないはずだ。

「雪どけ」を「雪解け」と書くのは、『NHK編 新用字用語辞典』や『広辞苑』、村上春樹愛用の『角川 必携国語辞典』で確認しても間違いではない。しかし、だからと言って「雪が解ける」と書くのは北大の准教授が言うように、やっぱり普通の感覚ではヘンだと言わざるをえない。「それぞれの立場でしっくりくる言葉は違う」とかそういうレベルの問題では決してないはずだ。この記事を書いた記者は、「雪どけ」は「雪解け」と書くのだから「雪がとける」は「雪が解ける」と書くのだと思い込んでしまっているのだろう(つまり「とける」の指す意味の違いに気がついていないのだ)。こういうところにチェックを入れるのがデスクの仕事なのではないのだろうか?(新聞業界のことはよくわかりませんが……)

なんだか最近、ブログに文句ばっかり書いてる気がしますが、ちょっと気になっていたものですから一杯やりながらついつい書いてしまいました。




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