ミズタマソウのような植物の正体2014年08月12日



円山のふもとの某所に、ミズタマソウだと言われている植物があります(上写真)。

しかし、ほかの場所で生えているミズタマソウを見るたびに、円山のふもと某所に生えているのはミズタマソウではないような気がしていました。そもそも葉っぱの形からして違うのです。そんなわけで、某氏を誘ってビールを飲みに確認に行ってきました。

次の図は、ウシタキソウの葉とミズタマソウの葉の一般的な形を示したものです。ウシタキソウの葉の基部はハート型ですが、ミズタマソウの葉はそうはならずに細長いのが普通です。しかし、円山某所のその植物は見事にその中間的な形をしています。




ハート形とも言えない感じだし、細長いわけでもありません。



見事に中間的な葉っぱです。



参考までに、下の写真は他の場所で撮影した普通のミズタマソウです。やっぱり、ぜんぜん違いますね。
140913-mizut.jpg



では、ほかの特徴をチェックしてみることにしましょう。まずは赤いで示した部分を見てください。もしミズタマソウであるならば、この節部はハッキリと紅紫色になるはずなのです。しかし、ここの植物はそうはなっていません(個体によっては少しだけ赤っぽくなっています)。ウシタキソウであれば、赤っぽくならないのが普通です。

また、ミズタマソウであれば、果実に4本の溝ができるはずです。そしてこの写真を見るとそれらしいものはあります(それほどハッキリとしてもいませんが)。あとは、果実がそれほど密集してついていないのはミズタマソウに近い感じはします。


参考までに、下の写真はウシタキソウと思われる植物の写真です。前の写真と比べると、果実の柄が短く、密集しているのがわかると思います。



最後に茎の毛を見てみましょう。この植物には毛が少なく目立ってはいません。これはミズタマソウの特徴です。



一方、下の写真はウシタキソウです。茎に毛が密集しているのがハッキリとわかります。





さてさて、この植物の正体は、いったい何なのでしょうか?
その答えとなりそうなヒントが『日本産ミズタマソウ属』という論文にありました。

そこには、ミズタマソウ属は日本で7通りの雑種を作っており、ミズタマソウ属の雑種は形態的に両親の完全な中間型となること、雑種は栄養繁殖をして大きな群落をつくっていることが多いことなどが記されています(ちなみにミズタマソウ属は多年草ですが、雑種は不稔となるそうです)。そして某所の植物は見事な群落を形成しています。



ウシタキソウとミズタマソウの雑種にはヒロハミズタマソウ(ヒロハノミズタマソウ)という名前がつけられているそうです。もしかすると、某所の植物の正体はヒロハミズタマソウなのかもしれません。




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