北海道で初冬に見られるフユシャクの仲間2014年11月09日

チャバネフユエダシャク♀。

フユシャクとは、冬に成虫が現れるシャクガ科の蛾の総称です。わかりやすく言うと、に出てくる尺取り虫の親のことです。でもそれだけではなく、雌の翅は退化していてほとんど無いかとても小さい、という特徴があります。上の写真は、チャバネフユエダシャクという蛾の雌の写真です。

フユシャクについては、次の動画がわかりやすいので興味のある方は見てみてください。
 NHK for Schoolの動画「フユシャクの産卵」

北海道で初冬に出てくるフユシャクは、エダシャク亜科4種、ナミシャク亜科3種、フユシャク亜科7種の計14種類います。それぞれの名前は、エダシャク亜科なら◯◯◯フユエダシャク、ナミシャク亜科なら◯◯◯フユナミシャク、フユシャク亜科なら◯◯◯フユシャクというパターンになっています。

北海道で初冬に出てくる14種類のフユシャクは、次の通りです。

●エダシャク亜科(4種)
・チャバネフユエダシャク
・オオチャバネフユエダシャク
・ウスオビフユエダシャク
・クロスジフユエダシャク

●ナミシャク亜科(3種)
・ナミスジフユナミシャク
・クロオビフユナミシャク
・ヒメクロオビフユナミシャク

●フユシャク亜科(7種)
・ウスモンフユシャク
・クロテンフユシャク
・シロオビフユシャク
・フタスジフユシャク
・ウスバフユシャク
・ヤマウスバフユシャク
・ユキムカエフユシャク

では、それぞれのフユシャクの特徴を簡単に説明していきます。


●エダシャク亜科

・チャバネフユエダシャク
・オオチャバネフユエダシャク
・ウスオビフユエダシャク
・クロスジフユエダシャク

エダシャクとは、幼虫である尺取り虫がピーンと立って木の枝に擬態することからつけられた名前のようです。北海道で初冬に見られるエダシャク亜科の雌の姿は、白黒のホルスタイン型蝶ネクタイ型の2つに分けられます。

チャバネフユエダシャクとオオチャバネフユエダシャクの雌は、次のような白黒のわかりやすい姿をしています。大きさは両者ともフユシャクの中ではかなり大きい方です。が、雌だけ見ても両者の区別は僕にはできません。
チャバネフユエダシャク♀。


ちなみに、チャバネフユエダシャクとオオチャバネフユエダシャクの雄は、翅の模様で判別は可能です。下の写真は、チャバネフユエダシャクの雄です(オオチャバネフユエダシャクの写真は残念ながら持っていません)。
チャバネフユエダシャクの雄の写真。


ウスオビフユエダシャクとクロスジフユエダシャクの雌もよく似ており、次のような姿をしています。雌がこのような蝶ネクタイ型の翅をしていたら、ウスオビフユエダシャクかクロスジフユエダシャクのいずれかで間違いないと思います。ただし、両者を見分けるのは簡単ではありません。なお、クロスジフユエダシャクは、14種のうち唯一の昼行性です。
ウスオビフユエダシャク♀。
上の写真は、おそらくウスオビフユエダシャクだと思われます。


ちなみに、ウスオビフユエダシャクの雄はこんな感じです。



昼行性のクロスジフユエダシャクの雄はこんな感じです。



●ナミシャク亜科

・ナミスジフユナミシャク
・クロオビフユナミシャク
・ヒメクロオビフユナミシャク

ナミシャクという名前は、雄の翅の模様が波のようになっているところからつけられたようです。参考までに、下の写真はナミスジフユナミシャクです。



ナミシャク亜科の雌は、ほかのフユシャクにくらべて翅が長いのが特徴です。ナミシャク亜科の3種に関しては、翅の長さだけで区別することが可能です。短い方から順に、ナミスジフユナミシャク、クロオビフユナミシャク、ヒメクロオビフユナミシャクとなります。


下の写真の左はクロオビフユナミシャク、右はナミスジフユナミシャクです。残念ながらヒメクロオビフユナミシャクの写真はありませんが、ヒメクロオビフユナミシャクの場合はお尻の先くらいまで翅があります。



下の写真はナミスジフユナミシャクの雌です。



下の写真はクロオビフユナミシャクの雌です。



ちなみにクロオビフユナミシャクの雄はこんな感じです。ヒメクロオビフユナミシャクの雄も模様が似ていますが、微妙に違います。
141109-28-kuro.jpg



●フユシャク亜科

・ウスモンフユシャク
・クロテンフユシャク
・シロオビフユシャク
・フタスジフユシャク
・ウスバフユシャク
・ヤマウスバフユシャク
・ユキムカエフユシャク

フユシャク亜科の雌はどれも次のようなエビフライ型をしています。翅はほとんど無いように見えます。雌だけでこれらを区別するのは、少なくとも僕にはできません(一般的には、交尾をしている状態で雄の翅の模様を見て区別するようです)。




フユシャク亜科の蛾は雄にも特徴があり、とまっている姿はどれも次のような形で、エダシャクやナミシャクの仲間とは簡単に区別できます。雄の場合は、翅の模様を見ればなんとか区別は可能です。





関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 北海道
ジャンル : 地域情報

コメントの投稿

非公開コメント

虫のアップ写真。

もうこれは『昆虫博士』のScorpionflyさんと、お呼びした方が
いいですね。(私的にはムックリを吹くムックリさんですが。^^)
フユシャクはシャクトリ虫の親だったと今初めて理解しました。
旅烏は最近、この虫のアップの写真に慣れてきたようでして。
じっくり見入ることが可能?!になりましたよ〜♪。。。(^^;)

Re: 虫のアップ写真。

いえいえ、僕が特別詳しいわけではなく、まわりに虫に詳しい人がいますので、自然におぼえてしまった感じです。
そういえば、このブログを見ている人の中には蝶が苦手だという人が何人かいたはずなのですが、そろそろ皆さん慣れましたでしょうか?(笑)
プロフィール

Scorpionfly

Scorpionfly
※名古屋に転居しました!
円山を中心に、三角山や藻岩山、手稲山、野幌森林公園なんかにも出没します。書く内容によって文体が変わるクセがあります。

登山口の地図
最新記事
最新コメント
スポンサード リンク
検索フォーム
全記事一覧

すべての記事を一覧表示する

カレンダー
06 | 2017/07 | 08
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
月別アーカイブ
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

RSSリンクの表示
QRコード
QR