『アメリカン・スクール』小島信夫2016年09月12日



先日読んだ『作家の値うち』で高得点をつけられていたので興味を持った小島信夫の短篇集をAmazonで購入して読んでみました。オッパッピーの小島よしおとは別人ですよ、念のため(笑)。

ちなみに『作家の値うち』に掲載されている小島信夫の本の評価は、次のようになっていました。

・『アメリカン・スクール』88点
・『抱擁家族』93点
・『うるわしき日々』91点

本の中では、どれもかなりの高得点です。

でも、なぜこの中の一番評価の低い本を購入したのかというと、『アメリカン・スクール』は短篇集で、その中の「アメリカン・スクール」が芥川賞を受賞しているのと、「馬」という作品が村上春樹の『若い読者のための短編小説案内』という本で紹介されていたからです。

この『若い読者のための短編小説案内』という本がまた僕のお気に入りの本なんですが、村上春樹さんの紹介文を再読したらすぐにでも「馬」を読んでみたくなってしまったわけです。

で、その「馬」を読んで僕がいちばん驚いたのは、その文体がおなら出ちゃっ太氏とそっくりだった点です! 「〜といい条」という、現代では使用されない言葉を使っているだけではなく、「〜かしら」という用語を多用し、「ムリヤリ」「ハカナイ」といった椎名誠の全盛期を彷彿とさせるカタカタ書きも連発します。おおっ、もしかするとおなら出ちゃっ太氏は小島信夫を信仰していたのか? とまで考えてしまった次第です。

しかしそれは私の勘違いだったようです。そのような文体は「馬」だけで(って実はまだ本の半分くらいしか読んではいないのですが)、他の作品はまた文体がけっこう違っているのです。僕もブログで文体はよく変える方だけど、作家で、しかも一冊の本でこれだけ文体を変える人も珍しいんじゃないかという印象を持ちました。

「馬」は本当に訳のわからないヘンな小説で、「汽車の中」は妙に世話を焼いてくれる男が登場した時点で結末が読めてしまいました。そのあたりで「買って失敗したかな?」と思ってしまったのだけれど、「アメリカン・スクール」はまた別人が書いたかのように良くできた短篇でした。こんな風に作品ごとに文体の違う作家って、僕はほかには知りません。ほかの凡百の作家にはない特別なものがあるように感じました。

この本の残り半分と、次に購入予定の『抱擁家族』を読むのが楽しみです!









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